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漫画

藤子スタジオアシスタント日記 まいっちんぐマンガ道 名作秘話編

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引き続きまいっちんぐ

 

のび太の恐竜には元ネタになった別の話がある

きたーーーーーーーー!!! まさかこんな裏話が読める日が来るとは思ってもいませんでした!!! ありがとうございますえびはら先生!!!!!!

のび太の恐竜、コミックスにはじめのほうの話だけが収録されているのは知っていたんですけど「好評だった話を大長編にしたのかな?」と思っていたのですが半分正解で半分間違い。そもそもがのび太の恐竜自体がちょっと特別な扱いで、えびはら先生が推薦したあるエピソードを元に描かれ、それが好評だったのでさらに映画化とのこと。

のび太の恐竜の元ネタになった話、多分ふしぎ風使いあたりでまた使い回されてますよね。

まあ、私もめっちゃ好きです、あの話。

 

ドラミちゃんとのび太郎

ドラミちゃんというキャラクターの誕生経緯自体もなかなか意外だったんですが、扱いにびっくり。

当初はドラミちゃんも別の子のところに行っている設定だったとは…!

それをコミックス収録するにあたり無理やりのび太界隈の話に変換する手法にもびっくりしました。今これやったら絶対ネット上にまとめサイト作られるやつな。いやあ無茶しますね。

たしかに、のび太がドラミちゃんにお世話になっていて、ドラえもんが影も形も見えない話がしれっとコミックスのなかに入っていてなんか不思議だなあとは思っていたんですよね。海底探索の話とか、もしかしてもとはのび太じゃなくてのび太郎だったのかしら。

 

オバQがはじめてのギャグ漫画

権利関係が色々とややこしいらしいオバQ。

なんとこれ実は、F先生はじめてのギャグまんがとな。

オバQがなければドラえもんも生まれなかったとな…?!

えっ、F先生って子供向けのサイエンスギャグが得意ジャンルでしょ? デビュー作は4コマギャグまんがでしょ? オバQも要は得意ジャンルの一部でしょ?

と思ってwikipediaで調べたら、本当になかった。古いと思っていたパーマンや21エモンすらQちゃんの後なんですね。

ちなみに前巻でもオバQに関する情報があって、新人の子の持ち込み原稿のネタを編集から聞いてひらめいた、と描いてあったので、えーそれネタパクリでは…? とちょっとモヤったりしてました。今となっては全然怖くないオバケのいる日常物なんてありふれたネタだとは思いますが、その元祖がそもそもQちゃんだろうし。まあ、どんなに素材がよくてもその後どんな味付けをするかってのでメジャーになるかならないかってのはあるので、えー。

まあF先生の料理のしかたが素晴らしかったってことでここはひとつ。

 

パーマンが色々変わりすぎ問題

パーマンにも、昔から、ドラえもんに負けず劣らず気になるところがありました…

コピーロボット、はじめは小さかったよね、とか…

5号っていたよね、とか…

ブービーって動物園住まいだったよね、とか…

まあさすがに変更点が多すぎたのかコミックスのなかでも変更には言及されていますけど。F先生と言えども、連載しながら改良していくんですね。いや、改良していくからこそF先生なのかな。はじめから完璧なものを作るのは難しいもん。はじめの考えに囚われず、改良していくからこそ名作たりえたのかなあと。とはいえパーマンのデザインが初期案から変わりすぎかなって。しかも断りもなく唐突に変えたらしいんですけど、当時読んでいた子供たちは気にならなかったのかな?

ちなみにパーマンは、コミックスでは多分唯一5号の出て来る、大きいクリスマスツリーを作る話がすごく好きです。なので5号がいなくなって少しさびしかったなあと。ブービーとキャラかぶりするのがいけなかったのでしょうか…。ていうか、クリスマスツリーの話はあまりにいい話だから、扱いの難しい5号がいるけれどもあえてコミックス収録されたってことなんでしょうね、きっと。今時は雑誌掲載されたものがコミックスで出るのも当然という風潮ですが、当時は漫画っていうのは雑誌掲載を読むか読まないかで一期一会のものだったんでしょうね。

 

ドラえもんコミックス読んでたらいきなり知らないキャラが当然のような顔して出てきたよシリーズ

バケルくんな。

子供の頃から「多分これ別シリーズあるんだろうな」と思っていましたが、ドラえもんと同時期に描かれたものだったんですね。先日はじめて読みました。が、ドラえもんのほうが人気出るのはなんかわかるなあとは思いました。でも、F先生作品でこれに似た舞台設定のものってなかなかないので、えびはら先生がもう少ししっかりものだったら(笑)、もしかしてエスパー魔美かパーマンかバケルくんかくらいのところまではいけていたのでしょうか。色々な人形を揃えてそれに変身できるっていうのがなんだか当時すっごく素敵に感じました。男の子主人公だったけれども、けっこう女の子向けの話だったのかも。

ちなみに今改めてキャラデザだけ見てるとなんか怪物くんの原型(あるいは類型?)って感じもします。

洋館つながりだし。

 

マチコ先生のお風呂好きはしずかちゃんからきている

Σ(・・)

マチコ先生のお風呂好きはしずかちゃんのお風呂好きから来ている。

なぜならF先生のチーフが寝坊ぐせがあったからである。

なんか謎かけみたいですが、その関連性には納得。

 

F先生がのび太ならA先生は魔太郎

 

この恨みはらさでおくべきか

 

 

 

なお、私が最近はまっている打首獄門同好会

(オススメ!!!)

の、

「TAVEMONO NO URAMI」でも繰り返されるこの超有名フレーズ。

元ネタはきっとどこかの怪談なんでしょうけど、今の時代、大抵のひとはこれを聞けば魔太郎を思うかべるでしょう。

F先生がのび太なら、A先生は自分を魔太郎だと言っていたそうで…たしかに見た目、似てる!

一斉を風靡した笑ゥせぇるすまんに対し、そういえばこれってなんでアニメ化されていないんだろうと思っていましたが、その理由には納得です^^;

 

以上!

 

それにしても「キャラが思い浮かばず予告であおってその後困るパターン」多すぎです…

まあそのあげまくった読者の期待のハードルを乗り越えるものを生み出してこられたからこその、漫画界のレジェンドなんでしょうね。

あと、作中にめっちゃつるセコー!ってでてきますが、仲良しなのでしょうか?

 

ともあれ、このまいっちんぐまんが道シリーズ、もとはまいっちんぐマチコ先生の制作秘話の話を振られたのをきっかけに描かれたそうなので、引き続きマチコ先生の製作秘話もできれば出してほしいですね!

作中に時々出て来る「エッ」が人の顔の輪郭になってる絵、子供のころマチコ先生をコミックスで読んだとき、出て来るたびに面白くて笑ってたなー。

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