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漫画

「数字であそぼ」絹田村子 1〜5巻

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京都大学……をイメージしているのではないかと思われる吉田大学に、そうという自覚はなく記憶力の良さだけで進学した主人公が、記憶力ではなく理解力を求められる大学数学に挫折して2年間不登校に陥るも、一念発起していちから数学を「理解する」ことに取り組んでいく話

 

数学を題材にした「動物のお医者さん」

この漫画も、いわゆる文科省に教科書採択を問い合わせたい案件

うっすら自覚はあるのだが、私はとにかく蘊蓄やらなにやら新しい知識や知見を与えてくれ(たような気になれ)る漫画、特に、ガチの知識もいいが「その分野に詳しい人だけが笑えるあるあるネタ」みたいなのが大好物で、いま、続きが出るのを心待ちにしている漫画の一つ

 

からのー

 

絵など全体的な雰囲気としては、数学を題材にした「動物のお医者さん」という感じ。(そういえば動物のお医者さんて、当時よく「動物を題材にした感動もの」と誤解されていたという話があったけど、獣医学部あるあるネタおよびあるある変人たちを題材にしたコメディです)

なお主人公がいきなり2年留年という展開は衝撃的すぎたが、主人公だけでなく、数学に適性ありまくりの周囲もみんなそんなやつらばかりだった。むしろ適正があるほど留年してた疑惑すらある。漫画的な設定なのか、それとも数学やってる人たちって本当にそんな感じということなのか?(でも留年はよくないよ!)

 

数学に対する盲目的な恐れが消えた

以前、東野圭吾のエッセイで「数学者は神だな」という記述があり、


エッセイ本何冊か出ていたのだが、たしかこれだった気がする

その後、ある数学者が主要人物として出てくる「容疑者Xの献身」が上梓されあちこちの賞を受賞しまくるに及び、数学ってなんかすごそう!!! という印象だけが大きくなり、とても自分にはできない分野、数学者ってすごい、という気持ちになっていたのだが、この漫画を読んで、ちょっと自分にもできそうかも? という気持ちになれた。

大学数学で挫折したという話はこれが原因てことかなと理解でき(たような気になれ)る話

とはいえ、「高校までは数学が得意だと思って大学で数学科に進んだら、自分には向いていないとわかった」という話を実は過去に何人かから聞いたことがあるので、実際難しいものなのかもしれないが……なにごとも極めるのは難しいにせよ、入り口だけでも知っておくのは楽しいし、なによりやってみなければわからないというのはある。難しいよお前には無理だよと煽られるより(別に東野圭吾がそうだったというわけじゃないんだけども、勝手に思ってしまったというか……)も、自分にもできそう、面白そう、という感覚を与えてくれるものを自分としては大切にしたい。

 

 

1月28日までの無料お試し版があったのでいちおうリンクはっておきます。

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