なかなか面白かった。ところで今気づいたんだけどこのタイトルもしかして「ほくほくせいにどんといけ」って読む? シャレ? アイスランドもので親父ギャグ的ダジャレ?
まあそれはそれとして、入江亜季先生のことは、本屋の平台で絶賛されていた「群青学舎」をまとめ買いしたその日からのそりゃもうファンでした。
作者買いする場合、この作家さんのここが好きゆえに好き!と、好きであることになにかはっきりとした理由をつけて言うことはなかなかできないわけなんですが、あえていうながら、こう、全体的な雰囲気が好きなんですよね。(やっぱりなにも言えてない)
しかし周囲にも布教しまくった乱と灰色の世界にて
なんかこう後半で…いや面白かったんですけど、後半で、なんていうか、がっかりしちゃったんですよね。
大人になることそのものが大した魔法だとか、それを無理して急ぐものじゃないとか、そういう結論自体に異論はないんですけど、いわばそういう理屈をわかっている大人だけど漫画のなかではみたかった夢を、粉々にされた…ならまだしもぐるぐる期待だけを持たされてひきまわされたあげくそうだってのはわかってるってところに結局ただ戻された感じっていうかね。なんか、肩透かしっていうか、今までのワクワクって結局なんだったんだろうって気がしちゃったんですよ。大人になるのも悪いもんじゃないってわかっている大人だけに。
…話を戻して。
そういうわけでこの本をレコメンドされても一時買うのを悩んでいたのですが、まあ、やっぱり全体的な雰囲気が好きなので、その世界観にひたりたいという欲に負けて買いました。
結果としては大当たりというか、やっぱり入江先生の漫画好きだわー!ってのを改めて確認できた感じです。続きも必ず買うと思う。だけど、1巻のあの引きからの突然の2巻の展開はいったいなんなのか…いや2巻も面白いんですよ。1巻も面白いです。刑事のガチ暴力に若干ひいたけど、そこもまた入江節。しかし、1巻で、あのものすごく気になる引きを作ってからの1冊丸々使った肩透かし感に、先々でまた同じようながっかり感を味わわされるんじゃないかなという恐れが止まらない。2巻ももちろん面白かったですよ。(2回目)でも、外伝とかスピンオフとかそんな感じの扱いではいかんかったのか。1巻しか出てないのに外伝もへったくれもとか思いませんから。入江先生なら。
ちなみに入江先生の書くメンズの色気はもちろん好きなんですが、女子の体つきとか性格造形も大好きなので、カトラが出て来たときはちょっと嬉しくなりました。リリヤのぱんつ脱ぎかけ後ろ姿とかもう芸術。
ケツといえば桂正和
というもはや四半世紀を超える不動の金看板が、ついにゆらぐ日が来たかもしれんよ。
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