アニメ化しているらしい。アニメはあまり観ないので未視聴だけれどこんなストロングすぎるスタイルなアニメを作らせる原作など読んでみるしかないということで読んでみた。
予想以上にひどい
事前情報を得ていたのでシュール系4コマだとはわかっていたが、予想以上にひどかった。わけがわからない。
面白くはない。
面白くはないはずなのに、なぜかページを繰る手が止まらない。
昔読んだゴールデンラッキーを思い出したが、
ゴールデンラッキーのようにシュールという名のアートの世界に徹しきれず、作者(の現し身)が
単行本出さゃオッラーン!
と、出版元の竹書房に圧力をかけ(書いてみて気づいたんだがこのセリフどういう発音で読むの…?)、返事がないと見るや看板の上に
指定暴力団
と落書きの末警察に電話するという、生活に根付いた本音がひどい。
まあ、つまりは、クソ笑った。
ゴールデンラッキーとカリスマ育児の合いの子みたいだった。
(なんか並べてみたら絵面も良い)
小説で言えば、人間失格
若いころ、人間失格を読んだときにとても衝撃を受けたのだけど、
なにが衝撃だったって自伝がどーとか最後がどーとかより、途中途中で太宰が内容を綴ることに挫折して突然自分語りはじめちゃって、しかもそれが読めているということは出版社がそれを良しとしてそのまま出版したということであろうことかそれが現代まで残っちゃってさらには名作扱いされているところw 未来永劫語り継がれる黒歴史。代表作だとまで言われているらしいが、良くも悪くもこれほどダメな小説を私は読んだことがない。当時私は太宰にまったく興味がなかったのだが、これ一冊で彼は私のなかで伝説と化した。
要はおそ松、銀魂枠
アニメで聞いたほどには、漫画は攻めてはいませんでした。
あえていうならかくれんぼするネタと、著作権問題で怒られて描き直しになったと思しきページがすごかったかなw(怒られたのにまったく反省せずむしろ逆ギレしまくってる感がすごいw)
ただ、面白かったけれど、唯一無二ではない、という印象。
シュールだったり著作権やらのルールギリギリを攻める(時々アウト)なのって、結局ギャグ漫画の神様である赤塚御大の得意技というか、ギャグ漫画の伝統芸みたいなとこありますよね。
「なにをやらかしてもいい」実験的手法って、結局、作っているひとが一番楽しいんだろうなあと思います。
失敗したり、予算の都合やらなにやらで妥協しないといけなくてもそれもまた笑いに繋がったりするし。
観ている方は「前衛的なものがわかる俺」ってことで謎の満足感を得たりもできるし、Win-Winの関係。
ゴールデンラッキーよりも主人公二人が「かわいい女の子」というアイコンを(ギリギリ)備えているのと、下ネタが(ギリギリ)ないので、ある意味安心して読めるんじゃないかと思います。
なお続編も出ているらしい
買ってませんけどね。
多分、すっごい疲れた時とかに突然衝動買いしてしかも読み終える前に寝落ちしちゃってしばらく放置した後しぶしぶ読み終える枠とかでいつかうっかり私のKindleに名前を連ねちゃうんだろうなあと思います。