Kindle Unlimitedで出ていたので懐かしくなってレンタル。合本1冊につき単行本3〜4巻分内容が収録されており、合本6巻で単行本全20巻分すべて読めます。1冊1冊は薄かった記憶があるのでそんなに時間かからずに読めるかなと思っていたら、読むのに妙な体力が必要というか、変に疲れてしまって読み終えるのにけっこうかかりました。なお、単行本では特集ページもかなり面白かった記憶があるのですが、許可がとれなかったのかほとんど未掲載です。残念。
2000年代初頭に流行ってましたね。このタイトルも、当時いけてる雑誌として有名だった「東京Walker」のパロディだあなと思った気がします。「だめんず」という言葉を発明したり、下世話な漫画を描いているが実は高学歴だとかそれは詐称だとか一時期色々話題になった気がしますが、作中にも出てきますが当時よく比較されていた西原理恵子などに比べてそういや最近は見ないなーとWikipediaで調べてみたら、叶井俊太郎氏とご結婚されてからは多分幸せに過ごされていて、良くも悪くもこういう毒のある漫画を描くパワーはもうないのでしょうね。
このシリーズ中でも叶井俊太郎氏とのご結婚について書かれていましたが、そうとわかって読んでいると、公表される前からじわじわ作風が変わっていったというか…当初は「ダメ男のダメっぷりについて暴露」「そんなダメ男にひっかかってしまう女(自分たち)について自虐」という方向性だったのが、おそらく叶井氏と交際するようになったあたりから(ただの邪推ですよ)、「世間ではこう言われているけれど、私はこういう男が好き」「世間ではこう言われているけれど、こういう男と付き合えるのは私にとっての幸せ」と、今でいう匂わせというか、叶井氏への宛先を書かないラブレターみたいな内容に…
多分時代は変わってもだめんずというものはなくならないのと思うので、合本でいえば4〜5巻くらいまでは現在にも通じる内容だと思います。そのあとは、作者さんの幸せな日々を綴る、ファンの人向けのエッセイみたいなもんかなと。
ちなみに最終巻に犬山紙子さんと、そしておそらく当時雑誌デビューを控えていたと思われる峰なゆかさんが出てきます。この、だめんず・うぉ〜か〜の連載終了はそれからまもなく。調べてみたら、2013年4月のことだったようです。いっぽう峰なゆかの代表作、アラサーちゃん無修正の連載が開始したのも2013年4月。ひとつの時代が終わりと、次の時代の到来が、当事者の手により記録されている、という感じがしました。あと峰なゆかさんの喋らなさがすごい。犬山紙子さんと峰なゆかさんが一緒に出てくるのですが、峰なゆかさんが見事にひとことも喋らない。出てきただけ! ご本人の作品だと当然ながらご本人が語るので饒舌な人という印象を抱きますが、なるほど、他人から見ると本当にコミュ障なんだなというのがよくわかって面白かったです。