待ってました。待っていましたとも２巻を…！ 山賊ダイアリーの頃から岡本先生の内容の面白さには一定以上の信頼を置いていますが今回もまた期待以上の面白さ。
１巻で遭遇していた生きるか死ぬかという極限状態はどうにか脱した今巻では、捕まえた野うさぎをフランス料理に仕立てたり、無人島で中華が食べたいとかいうわがままにどうにか答えてみたりと、DASH島的な面白さにシフト。崩れた民家から壊れた植木ばさみをみつけてナイフに仕立て直すとか、なんかもう子供のころの秘密基地的ロマンをひたすらに掻き立てられてたまりません。さらには天然温泉を発見し、野生化したゆずの木から採れたおおぶりのゆずをおしげもなく使ってパノラマに広がる海を背景に温泉を堪能とか…もう私も遭難したいんですけど。まあ私の場合、無人島につく前に海で野垂れ死にしそうですけどね！
そんな楽しい無人島生活ですが、野生のウサギをはじめて殺したとき、そして満腹になったあとでそのうさぎのことを思い返すシーンなんかはすごくしみじみしました。
山賊ダイアリーでも岡本先生本人が似たようなことを考えている描写があるのでまさに作者の思想というところなんだと思いますが、こういうところをいいなあと思います。
ちなみにたとえばさいとう・たかお
なんかは、野生のネズミに情けをかけた女性が結局死んでしまい野生動物に対しては実利重視無感情に徹した主人公がたくましく生きのびる、マッチョイズム的なものが前提にあるんですよね。ある種の勧善懲悪的な感じというか。極限環境では優しさなんか持っても全然報われないという。まあこれはこれで好きですけど！
それはそれとして、１巻から登場している女の子4人組に加え、さらに新キャラ登場。しかも男。いやまて正気か。
いや男キャラ嫌いじゃないですよ、もちろん。むしろ好きですよ。イケメンならなおいいし。天然大歓迎だし。ぼんやりしているように見えて脱ぐと意外とすごいとかもう大好物ですよ。ですけど。でもこの楽しい女の子ワイワイ空間にこいつ必要か？ しかも別軸のサバイバル技術を持っているとかでもなく単なる賑やかし的な登場で。しかもおとこふたり組ならまだしも、ひとりは性別偽った女って…これじゃあうっかりすると無人島ハーレムものになっちゃうでしょうが！ それとももしかしてそれが目的？ 実はテコ入れ？ これどこで連載しているのか忘れたんですけど、多分男性が主要ターゲット層な雑誌な気がするので、読者視点のキャラが足りないよね！とかいう話になったんでしょうかね。読者は砂浜の砂目線で楽しんでればいいじゃない。
まあそんなわけで先行きちょっと不安ではあるんですけど、次巻も楽しみにしてます。あの男、変な泉に入ったらいきなり女になっちゃった！ みたいな展開になったりしないかな…（漫画がちがう）
全然関係ないけど、らんま1/2の表紙って前のがいいと思う。これじゃ新装版ていうか単なるてぬk…
