そんなわけで出ました3巻! 1〜2巻の感想はこちら。さて、3巻を重ね平松先生もついに外道マンになったのかというと…ならない。そしてボクは外道マンに…ならない。それどころか好感度爆アゲ中。表紙で上から襲いかかっているのは、平松先生の心の闇部分である外道マンそのひとらしいですが、どう見てもリュークです本当にありがとうご…とか思いながら読んでたら、漫画のなかでご自身から
「デスノート」をパクリやがって
という自己申告のセリフがあって、なあんだわかってるなら全然いいじゃんむしろそういやデスノート面白かったしキャラデザよかったなあとか思い出してデジタルで買い直しちゃおうかと…って、振り上げた拳の行き着く先がわからないよママン。
おいおい平松先生めっちゃいいひとじゃねえかよ!
周囲も善人だらけじゃねえかよ!!
人生も順調そのものじゃねえかよ!!!
これでどうやって外道マンになるんだよ! と思いきや、きましたよ。ダークものの定番、善良なあのひとが実は闇側の力の持ち主なんだぜ気をつけなトーク。
平松くんはさあ…もっと苦しんで!! 苦しんで!!……そのドロドロした苦しみの中から
”怒り”をエネルギーに漫画を描かなきゃあ!
(by 魔死利戸)
平松漫画の原点は……魅力は……ドロドロした怒りの中にあると思うよ!!
それが平松伸二っていう漫画家の”業”じゃないのかなア?!
(by 魔死利戸)
平松はトコトン追いつめろ!
場合によっちゃあ地獄へ堕とすぐらいになア!
(by 仁死村)
平松は怒らせれば怒らせる程力を発揮する!
そういうタイプだよなア
(by 仁死村)
…からの幸せ絶頂のその時彼は闇に囚われた引き。よし、4巻出そうすぐ出そう。
ちなみにマシリトさんはこんなことを言いながら鳥山明先生には明るく楽しいものを描かせてるんですよね。本人の業をむき出しにしたものという意味では同じではありますが。本人の業と向かい合わせた結果の、光の鳥山、闇の平松。まて、好きだぞその感じ。ちなみにセリフもいい。魅力という言葉を躊躇うように使っているのがいい。あとマシリトさんといえば、桂正和先生ですよね。光の鳥山、闇の平松、ときて、そうなると桂先生は、ええと、あれだ、尻。尻の桂。なお、今、尻がゲシュタルト崩壊しててなんかこの二つ名いいなって本気でも思ってるんですけどどうなんですか。口に出すと霧の桂とも聞こえてなおカッコイイ。
まあ冗談はさておき、アシスタントに入った高橋陽一先生のキャプテン翼連載前ネームを見て、梶原一騎以来の暗くドロドロしたスポーツものとは一線を画した、自分とは全然異なる新しさを感じたあたり、当時の読者側の受け取り方としても、暗さや怒りに満ちた作風の平松先生は古き良き(悪しき)時代の最後の継承者(そういうものにも一定の需要はあるわけで)、キャプテン翼やキン肉マン、それにアラレちゃんなんかはまだ見ぬ新しさ、楽しい未来、だったんじゃないかなあとか思います。
あとちょいちょい入るベッドシーンなんですが、あれは掲載誌のノルマかなにかでしょうか? 人前で読みづらいので、できれば朝チュンで頼む。悪いけど平松先生のエロは特に求めてないですごめんなさい。