独立した短編ものかと思ったら、読んでいくうちに少しずつ話が繋がっていることがわかってくる。メランコリア彗星が近づいてきて世界が滅びようとしているなか、地球滅亡という大きなできことを前にしても人類の間では、争いや、いじめや、恋や、友情が起こっては消えていく。
メランコリア彗星以外にもふしぎアイテムやふしぎ人間、ふしぎ能力が当たり前のように出てくるんですけど、これはもう作者さんの完成した世界観という感じでしょうか。キャラの頭身は違いますが、吾妻ひでおのカオスノートに雰囲気は近いかもと思います。
個人的には、はじめの話「終末」と、「殺し屋」、それに最後の「憂鬱」が好きです。ちなみにもしかして「終末」と「憂鬱」ってかけてるのかしら?
めっちゃ萌えたのは「効能」。キャラ造形もいい…!!
そして、この発想はなかったってのが「ファフロツキーズ」。なんで竜巻に巻き込まれると服が脱げるのか。あ、種類ごとに仕分けされるからってこと?
こういうのって続けようと思えばいつまででも続けられると思うんですけど、あえて「上」と銘打っているのはすでに打ち切られているのか、完結を見据えているのか。「終末」でなぞの足が空から伸びてましたが、それはメランコリア彗星に関係あることなのか別件なのか。気になるので、下巻も早く読みたいです!